Trafic membranaire et Pathogenèse
青木 徹

Bonjour ! 日本に到着しました。これから帰国報告をします。

今回、世界的にも大きなニュースとして取り上げられた狂牛病の研究を行うため、フランスのパスツール研究所へ行って参りました。留学は私にとって初めての経験であり、本当に不安でしたが、多くの方々の助けにより非常に充実した研究生活を送ることができました。

パスツール研究所は、医学系の研究所として世界的にも有名であり、そのような場所で10か月間研究に従事できたことは、貴重な経験となりました。研究の内容は以前行っていた研究と少し異なったため、最初は非常に苦労しましたが、研究室の方々の支えによりその困難を乗り越えて、研究に集中することができました。一日のスケジュールは、早朝に研究室に行き、実験を始めます。12時になるとラボの人達とパスツール研究所の食堂へ行ったり、研究所の近くのレストランに行って昼食を取ります。Bon appétit!と挨拶してから食事は始まり、あとは実験についての会話でかなり盛り上がります。午後は実験とプログレスミーティングを行い、またそこでも熱い議論が繰り広げられます。このミーティングも最初は全く理解できませんでしたが、英語でのやりとりで、だんだん聞き取れるようになりました。そうこうしているうちに夕方6時すぎになり、多くの人が帰宅します。

また研究以外で非常に印象深かった出来事は、12月にボスの家で行ったクリスマスパーティーです。ラボの方々とゲームやダンスをし、個人が得意とする自国の手料理を用意しました。日本代表として私は、お寿司や天ぷらといった料理を自分なり?になんとか作り、国際色豊かなパーティーをラボの人たちと楽しむことができました。

フランスに限らず、留学することの意義は人それぞれだと思いますが、多くは語学力の向上と世界における研究及び海外で勉学することを肌で感じることだと思います。しかし、留学を終えた今、手に入れたのはこれだけではありませんでした。それは研究を通して出会った仲間です。これは私にとって本当にかけがえないものだと言えます。

今回、フランス政府給費金を頂き、学生という立場でフランスに留学できたことに非常に感謝しています。日本パスツール協会をはじめ、本当に多くの方々に助けて頂き実現した留学でした。この場を借りて、心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

2010年7月 - 2011年4月 留学
東京医科歯科大学大学院
青木 徹